夏休みお薦め群馬碓氷峠鉄道文化むら軽井沢横川の岐路に思い

夏休みお薦め群馬碓氷峠鉄道文化むら軽井沢横川の岐路に思い

2018/07/0415:27

夏休みお薦め群馬碓氷峠鉄道文化むら軽井沢横川の岐路に思い

20187413:23

五街道の1つ、中山道の難所だった群馬、長野県境の碓氷峠。麓の横川駅群馬県安中市のそばに、懐かしい鉄道車両を集めた碓氷峠鉄道文化むらがある。目玉はかつて軽井沢駅軽井沢町までの峠越えに活躍した電気機関車の運転体験だ。

横川軽井沢間の標高差は実に553メートル。112キロの鉄路は明治26年、難工事の末に開通し、新幹線の開業に伴い平成9年に廃線となった。100年を超える鉄路の歴史を伝えようと、11年、峠越えの前線基地だった旧横川運転区の跡地に開業したのが鉄道文化むらだ。

2本のレール間に、もう1本かぎ状の歯が付いたレールを敷き、機関車側の歯車とかみ合わせて坂を上るアプト式の線路や、当時、走っていた機関車も間近で見学できる。アプト式は難所を克服するための画期的な技術だったが、時代とともにスピードアップが課題になった。

そこで昭和38年に導入されたのが碓氷峠専用の強力な電気機関車63。開通時に1時間20分かかっていた峠越えを17分にまで短縮した。特急列車などを押して急勾配を上る姿から峠のシェルパと呼ばれ、親しまれた。

園内には全長約18メートル、重さ108トンの634両が動く状態で保存され、運転体験コースでは、約400メートルの線路跡を往復する。対象は18歳以上で、1日の講習と修了試験の合格が必要だ。

この日が50回目の体験という新潟県から来た山田健登さん28に同行した。青色の車両内は年季の入った計器やレバーなどが所狭しと並び、プシューというブレーキ音は大迫力だ。

指導員が見守る中、山田さんは慣れた手つきで警笛を鳴らして発車させ、時速8〜10キロでゆっくりと往復した。山田さんは100トン以上あるものを自分で動かせるのが、魅力ですと満足そうだった。