魔法の練習

今日の目覚め方、

真っ白なロングの髪の女性が、

裸足でゆっくり歩いていたの。

胸元で両手に地球?を持ちながら、

優しい表情でゆっくり歩いていたの。

森ではなくて、海でもなくて、

でも、水と植物が豊かにある大自然の中。

真っ黒な空間の中、

色とりどりとりどりな大自然が明るく輝いていて、

それらをバックにヒラヒラ揺れるドレスを着た女性は、

少し伏し目がちな目線で、

地球を持って優しい表情でゆっくり歩いていたのです。

綺麗だなあ。

その神秘的な情景をと眺めていると、

今度はその女性に角と羽根が生えました。

すっと、地面を離れて空中へ。

先ほどとはちょっと違う明るい表情になり、

空を自由に飛びたした。

そして、何もない真っ黒の場所で、

私に向かってこんな風にやって見せたのです。

種を勢いよく蒔くように手を動かし、

反対の手でも同じ動作をし、

前に向かってだけでなく、

斜め上に向かっても、

それっ、それっ、それっ、それーって、

手を動かす度に、

木が現れ、

水が現れ、

花が咲いて、

果実がなるのです。

彼女の周りにはあっという間に

美しい豊かな自然が広がりました。

うわー。すごい。

明るく元気に次から次へと生み出す彼女を

楽しく見ていると、

彼女は私に向かって話しかけたのです。

めっちゃ簡単やで。

ほれっ、ほれっ、ほれっ。

なんでも創り出せんねんで。

なんでも出来るねんで。

めっちゃ簡単やねんで。

無邪気にニコニコしながら、

彼女は、彼女の容姿と服装とピッタリな

彼女の世界を生み出していった。

ほれっ、ほれっ、ほれっ。

わー。綺麗。

めっちゃ簡単やねんで。

なんでも創り出せるねんで。

私もやってみよう。

ほれっ、ほれっ、ほれっ。

私には、黄金に光り輝く二本の角が生えていて、

立派な白い羽根が生えている。

彼女は、全体的に水色と青と緑のイメージで、

ドレスも水色、青、緑の美しい色だった。

私は

全体的にオレンジと黄色と金色で、紺色?も少し入っていて、

ライオンと金星のイメージだった。

私の手から出てきたものは、

光り輝く星屑たち。

ほれっ、ほれっ、ほれっ。

金色の星屑が少し出る。

白く光る星屑も出た。

そして色のついた星屑も出せるようになっていく。

でも、どんなものを出したいか分からない。

えーっと、えーっと、えーっと。

めっちゃ簡単やで。

なんでも出来るねんで。

彼女はどんどん出していく。

わー。

私も直ぐに出来るようになるのだろう。

私はどんな世界を創り出すのだろう。

そしたら、彼女は創ったものをさっと片して、

今度はまた違う世界を創りだす。

めっちゃ簡単やで。

なんでも創り出せるんねんで。

そうか、頭で考えずに勢いよく手を動かせばいいのね!

魔法の練習。

とってもとっても不思議な世界。

魔法の世界。

宇宙の世界。