昔物語5稽古

こちらは、勝手な妄想です。

苦情は、受け付けません。

翔の部屋に、智が訪れ、稽古をする事になっていた。

智殿、よろしくお願いいたします。

翔は、正座をして、手をついてから、頭を下げた。

はじめに、歌が良いか、踊りが良いか、決めましょう。

まずは、歌から試しましょう。

智が、少し歌い、翔に真似をするように言うと、翔が歌った。

智は、首を傾け、考えこんだ。

では、踊りますので、見ていてください。

智は、歌いながら踊ったが、どちらも上手で美しく、翔は、見とれていた。

翔殿?大丈夫ですか?

歌いますから、踊ってください。

しかし、翔は、まったく踊れない。

結局、智がもう一度踊り、翔が、なんとか、真似をした。

翔殿、とりあえず、どちらも同じです。

どうしますか?

翔は、顔を覗きこむ智に、返事が出来ない。

翔殿?

智の声に、ビクッとした翔が、答えた。

智殿、怒らずに聞いていただけますか?

はい。

あの、私は、この歳まで、このように心を引かれる歌も踊りも知りませんでした。

そして、心を引かれる人物にも。

智殿。

生涯、この私と過ごしてはくれませんか?